いままでよく食べていた愛犬が急に食べ残すようになったら、飼い主の方としてはやはり心配ですよね。
まず気になるのは健康状態ですが、その原因はドッグフードにあるのかもかもしれません。
獣医さんで診てもらっても特に異常がない場合は、フードの見直しを考えてみる必要があります。
無添加で安全なドッグフードでも食べてくれないのでは問題になりませんが、どんな点に注意して切り替えを行えばいいのでしょうか。
食物繊維の消化不良が原因のことも
犬はやはり肉食系の動物なので、食物繊維を消化することが苦手です。
人間の場合は奥歯が平らで穀物でもすりつぶすことができ、さらに唾液に含まれたアミラーゼという酵素が食物繊維を消化してくれます。
ところが犬は奥歯も含めてすべての歯は尖っていて、肉を引きちぎることには適していますが、穀物をすりつぶすことができません。
また唾液に含まれるアミラーゼも人間とは比較にならないほど少ないので、口中で食べ物を消化することはほとんどできず、胃と腸がその役目をほとんど全て担っているのです。
このため無添加ドッグフードでも穀物が多く配合されたものを食べ続けると、消化不良を起こしてしまい下痢や嘔吐が多くなって、食欲不振を引き起こすことがあります。
無添加でもいま与えているフードの原材料に穀物が含まれていて、愛犬が下痢や嘔吐を繰り返すようならば、獣医さんにも相談してグレインフリーの無添加ドッグフードに切り替えることも考えてみてください。
フードの切り替えは焦らずに
ただし犬の胃腸は人間よりもデリケートなので、フードの切り替えは慎重に行う必要があります。
いきなり100パーセント切り替えてしまうのではなく、もともと与えていたものに新しいフードを混ぜて、その量を少しずつ増やしていってください。
最初は新しいフードの割合を全体の20パーセントくらいからスタートして、毎日10パーセントくらい割合を増やしていきます。
目安としては1週間から10日くらいで切り替えを終えるようにすると、新しいフードに慣れないことで起こる下痢や嘔吐を防げます。
トッピングもお勧めの方法
またフードを切り替えるのではなく従来のものにトッピングをすることで、食欲増進を試みるのもお勧めの方法です。
鶏のササミやひき肉をさっと湯がいて熱を通して常温にし、フードにまぶしたり混ぜ合わせてください。
胃腸の調子が良くて下痢をしていない場合には生肉でも大丈夫ですが、犬はものすごく嗅覚に優れているので匂いの強いものを好む傾向がありますから、温めた方が食いつきがいいようです。
意外と思われるかもしれませんが、ヨーグルトのトッピングも犬の食欲を増す効果がありますが、糖質は肥満の原因になりやすいので、無糖のヨーグルトを選んでください。
また犬は甘いものが好きなので、ドライフードを1粒手に乗せて、ハチミツをまぶして与えると喜んで食べてくれます。
ごほうびのおやつ代わりに与えてあげて、それにハチミツなしのフードを混ぜていくことで、食欲が回復することもあるので試してみてください。
まとめ
愛犬が食欲不振になった時には飼い主が根気よくケアしてあげることが、回復への近道です。
フードを切り替えるだけではなく、無添加で安全な食材ならば上記のトッピングのようにちょっとした工夫を加え与えるのもいいでしょう。
まず何で食欲が落ちたのかをじっくりと愛犬を観察してさぐり、そのうえで獣医さんなどの専門家に相談しながら食欲アップの方法を模索してみましょう。
高温多湿な日本では夏バテも犬の食欲が落ちる原因になりますし、ストレスもやはり犬の食をそぐことがあります。
食が進まずぐったりとしている愛犬の姿を見ることは飼い主の方にとっても辛いことですよね。
できる限り過ごす時間を確保して愛犬と向き合う機会を増やしてあげれば、ストレスの解消にもなりますし、食欲不振にもすぐに気づくことができるはずです。
無添加ドッグフードに飼い主の愛情がプラスされれば、ワンちゃんも楽しくそして健康に過ごすことができます。