昔と比べると犬の寿命は長くなってきて12歳から15歳くらいといわれていますが、その理由としてあげられるのは生活環境が良くなったことです。
毎日の食事が改善されて無添加ドッグフードが普及し始めていることもその一環といえますよね。
無添加ドッグフードはドライタイプとウェットタイプ、あるいは総合栄養食や間食などじつに様々なタイプがありますが、どんな選択がベストといえるのでしょうか。
ライフステージを考えたフード選択が必用
まず無添加ドッグフードの種類についておさらいしてみましょう。
含まれている水分の割合で分けると10パーセント以下のドライタイプ、20から35パーセントのセミドライとセミモイスト、70パーセント以上のモイストの4タイプがあることは、ご存知の方が多いと思います。
そのなかで最も多く売れているのがドライタイプですが、価格がリーズナブルな製品が多いことに加え、コリコリと固いため犬の顎の骨を鍛えて歯石が溜まりにくいというメリットが人気の理由でしょう。
ただまだ顎の骨が充分に出来上がっていない幼犬や歯が抜けたり噛む力が落ちたシニア犬にはこの硬さが食べにくさになってしまうこともあります。
安全で愛犬の身体に負荷がかかりにくい無添加ドッグフードですが、やはりライフステージに合わせた選択をしてあげましょう。
最近は年齢別の無添加ドッグフードが多く売られていますが、それぞれのライフステージに合わせて飼料配分が考えられています。
たとえば成長過程にある幼犬は成犬の4倍もたんぱく質が必用なので、幼犬に成犬やシニア犬用のフードを与えるとたんぱく質不足になってしまうこともあるので、ライフステージを考慮して硬さだけではなく栄養バランスにも配慮した選択を心掛けてください。
一手間で食べやすいフードに変身
でもちょっと手間をかけるだけでドライタイプのドッグフードも幼犬やシニア犬でも楽に食べられるようになります。
硬さが原因で食べづらいようならば、柔らかくふやかしてあげましょう。
また先ほど触れたように、ドライタイプは水分量が10%とかなり少なめですが、水を加えて柔らかくすることは、水分補給という面でも意味があります。
水分の不足は代謝力の低下につながることがあり、健康面でも補給は大切ですし、柔らかくすることで消化吸収が良くなるのはいうまでもありません。
ですから病気で食欲が落ちているワンちゃんにもふやかして柔らかくしたドライフードはお勧めです。
ただしあまり柔らかくし過ぎると、ドライフードのメリットを損ねてしまうことになるので注意が必要です。
固いドライフードはコリコリと噛むことで歯の表面と摩擦を起こすために歯垢が付きにくくなるわけですが、柔らかくし過ぎると、この効果を低下させてしまうので注意してください。
柔らかくしたドライフードは旅行にも最適
硬いと食べにくいのならば、手作りフードを与えればいいとお考えの愛犬家のかたもいらっしゃるでしょうし、実際に手作りフードを与えている方もいらっしゃいます。
ただよほど犬の栄耀に関する知識がないと栄養バランスが偏りがちになりますし、毎日のことですから手間を考えると続けるのが難しい飼い主の方も多いはずです。
その点を考えると栄養バランスのとれた無添加ドッグフードに一手間加えるだけの方が、実践しやすいのではないでしょうか。
また愛犬と一緒に旅行する時には、手作りのフードを与えるのはまず無理ですよね。
その点、無添加ドッグフードならば手軽に与えることができますし、環境が変わって緊張しているワンちゃんをいつもと変わらない食事で安心させてあげることもできます。
ちょっと手を加えるだけで手軽に持ち運べるというメリットを活かしながら食べやすくなるふやかしたドライフードは、幼犬やシニア犬のか主の方にはお勧めです。
まとめ
愛犬の健康を考慮した食事として無添加ドッグフードを選択するのは、いまや常識となりつつあるといってもいいでしょう。
ただ多くの飼い主の方が見落としがちなのが、はたしてそのフードが愛犬にとって食べやすいかどうかという点です。
犬はコリコリとした固い噛みごたえを好むといわれますが、それは健康な成犬についての一般論といえます。
愛犬の健康状態には常に気を配り獣医さんにも相談するなどして、最適の無添加ドッグフードを選んであげるのは飼い主の方の責任なのです。
正しい無添加ドッグフードを選らんで、末永く愛犬と過ごしましょう。