日本の愛犬家の間でも最近は無添加ドッグフードが人気を呼んでいますが、その理由はもちろん安全で品質の高い原材料が使われているためですよね。
ところで多くの製品は日本製が好まれる傾向にあるのに、無添加を含めたドッグフードの場合には、なぜか外国製が好まれる傾向にあります。
その理由として一番よく耳にするのが、日本に比べて欧米ではドッグフードの規制が厳しいということです。
いまや安全性の代名詞ともいえる無添加ドッグフードに関しても、やはり外国製の方が信頼できるのでしょうか。
欧米は日本の3倍の歴史の長さ
まずドッグフードの歴史を見てみると、欧米は150年以上の長さなのに対して、日本は50年ほどですからかなりの違いがあります。
そしてアメリカやヨーロッパではかなり以前からペットは家族の一員という考え方が定着いていたので、ドッグフードの安全基準が厳しい国が多いのは事実です。
ただし欧米製だからと妄信するのはやはり危険でかなり粗悪な製品も製造されていますから、外国製でも辞書を片手に十分に成分表示を確認して、購入することをお勧めします。
外国製の無添加ドッグフードでもう1つ注意したいのは、コンテナに積まれて長い距離を運ばれてくるという点でしょう。
赤道付近を通過してくることも考えられるわけで、非常に温度の高い地域を航海する場合もあり、腐敗を防ぐために酸化防止剤などの添加物が加えられることもあります。
ただし、食品や医薬品用に開発された、温度管理が可能なコンテナを利用していることもあるので、可能なら販売業者などに輸入状況を確認してみるといいでしょう。
やはり正規輸入品がおすすめ
輸入商品でもう1つ是非とも知っておいていただきたいのが、正規輸入品と並行輸入品の違いについての知識です。
正規輸入品とは、海外のメーカーと契約を結んだ日本の正規販売店が輸入販売する製品で、品質管理をはじめ日本へ輸出することを前提として製造されたドッグフードが大部分を占めています。
一方並行輸入品とは正規販売店以外の業者が、独自のルートで輸入した原産国で販売することを目的に生産された製品です。
一概に並行輸入品は、正規輸入品より劣っているとはいえませんが、正規輸入品は輸入業者が何らかの保証制度を設けているので連絡すれば、トラブルを解決できることがほとんどです。
一方並行輸入の場合、輸入代理店ではトラブル対応ができないことが多く、最悪の場合にはその製品を製造した海外のメーカーへ自分で連絡をとる必要があります。
安全面やトラブル時の対応を考えると、正規輸入品を選択するのが賢明でしょう。
ドッグフードは雑貨に分類
日本の場合を見てみるとドッグフードは食品ではなく雑貨として分類されているので、欧米に比べると法律の規制がかなり緩いのが現状です。
たとえば人間の食品に使用が禁止されている添加物は300種類以上ありますが、ドッグフードに関してはたったの10種類だけというから驚きとしかいえません。
国産品ならばやはり無添加ドッグフードでなおかつ原材料に、ワンちゃんに絶対欠かせないたんぱく質の元となるお肉を多く含んだ製品がお勧めです。
そのような製品は価格が比較的高めですが、あまりに安いドッグフードは有害な合成添加物が多く使われている危険性が非常に高いと考えられます。
とはいえ日本でもドッグフードに関する規制は強まりつつあり、公正取引委員会の認定を受けて1974年10月にペットフード公正取引協議会が設立され、安全なペットフードの流通と普及を目的に活動しています。
まとめ
外国製を選ぶのか、日本製にするのかを選択するのはもちろん飼い主です。
法律による規制が緩いとはいえ、安全で信頼できる国産の無添加ドッグフードも存在しますし、欧米製でも粗悪なフードはあります。
たんぱく質、脂質、炭水化物、ビタミン、ミネラルという栄養素がバランスよく配合された無添加ドッグフードならば、外国製か国産かにこだわる必要はありません。
毎日の食事はワンちゃんの健康を維持するための基本なので、飼い主の方は慎重に無添加ドッグフード選んであげてください。