無添加ドッグフードの人気が高まる中、グレインフリーのフードが注目を浴びていますがそれは何故でしょうか。
グレインフリーとはドッグフードの原材料に穀物が含まれていないという意味です。
雑食化したとはいえ犬はもともとタイリクオオカミを先祖に持つ、肉食系の動物ですよね。
それは歯の形状を見れば一目瞭然で、犬の歯は全て尖っていて、奥歯も人間や草食動物のように平らにはなっていません。
肉を引きちぎって丸呑みするのには適していても、穀物のような食物繊維が多いものをすり潰すことはできないのです。
犬は食物繊維の消化が苦手
人間の場合は平らな奥歯で食物繊維を咀嚼すると、アミラーゼという酵素が口の中でそれを消化してくれます。
しかし犬の唾液にはアミラーゼがほとんど含まれていないため、穀物を食べた時の胃腸の負担は人間よりもかなり重いといえます。
じつをいうと、腸の長さも人間と犬とではかなり違っています。
体長に対する比でみると、人間は10倍ありますが、これに対して、犬の腸の長さは体長の4~5倍です。
なんと人間の半分程度で草食動物のおよそ1/4の佐賀しかありません。
穀物を全く使用しないグレインフリーのドッグフードは、犬の胃腸に優しいわけです。
体質や健康状態にもよりますが、穀物入りのペットフードで、下痢をする犬もいます。
消化されやすくて、栄養分を十分に吸収しやすいドッグフードを与える気配りをしてください。
穀物はアレルギーの原因にもなることが
グレインフリーではない無添加ドッグフードで多く使われている穀物は、トウモロコシや小麦ですが、これらは犬の食物アレルギーを引き起こすアレルゲンになりやすいことが知られていています。
米やアワ、ヒエ、キビ、豆などでもアレルギーが起こることもあるので成分表示を見てしっかりチェックしてください。
それまではなんでもなかったのに、突然として穀物にアレルギー反応を起こすことも珍しくありません。
アレルギーとは免疫の過剰反応だといえます。
動物は無害なものには抗体反応を起こさない、免疫的寛容というシステムを持っていますが、特定の食材に対してこの機能が働かなくなってしまうことがあるのです。
このような異常は、身体に入ることが多いと起こりやすくなるといわれています。
ですから安全な無添加ドッグフードでも穀物が含まれたものを長年食べていると、突然にアレルギー反応を起こすことがあります。
いままでなんの異常もなかったドッグフードを食べているのに吐くことが多くなったり、下痢の回数がものすごく増えるなどの症状が出たら、それは穀物アレルギーが原因かもしれません。
そのような場合はすぐ獣医さんに診察してもらい、穀物アレルギーと診断されたら、クレインフリーへ切り替えましょう。
グレインフリーは肥満対策にも有効
砂糖など甘いものには糖質が含まれているので、食べ過ぎると太りやすいことは皆さんもご存知でしょう。
これは、甘いものに多く含まれる糖質が原因です。
穀物は体内で分解されると最終的に糖質になるのですが、このことを知っている愛犬家の方は意外と少ないかもしれません。
糖質の血中濃度が上がると、インスリンというホルモンが働いて、このホルモンは糖質を脂肪に変えてエネルギーとして貯め込みます。
つまりグレインフリーの無添加ドッグフードならば穀物が含まれていないので、穀物入りのフードに比べると太りにくいわけですね。
ただし全く穀物を必要としないというわけではありません。
犬はもともと小動物などをハンティングしていたわけですが、それらの動物の消化器に残っていた穀物や植物も一緒に食べていたからですが必要なのはごく少量です。
まとめ
ですが最初に触れたように犬はもともと肉食系の雑食ですから、グレインフリーでなければ絶対にダメというのは極端すぎます。
ただし安価なドッグフードには穀物を大量に使用するものが多いのも事実です。
理由は簡単で、安い材料で量を多くするためですが、そのような安易な考えで製造されたフードには、添加物が含まれている可能性があります。
そいう意味ではグレインフリーのドッグフードは安全だといえますし、繰り返しになりますが犬が穀物を消化することが苦手で、胃腸への負荷は肉よりも大きいことも事実です。
グレインフリーにするかどうかは、選択肢の1つだというのが結論といえるでしょう。